一般小児外来に
ついて
About Children's clinic
当院では、⾚ちゃんから20歳までのお⼦さまの発熱・咳・⿐⽔・下痢などの幅広い症状・疾患に対応する総合的な⼩児科外来を⾏っています。
ご家族が安⼼して⼦育てできるよう、丁寧な診察とわかりやすい説明を⼼がけています。
診察の際には、育児のちょっとしたご不安やお悩みなどもお気軽にご相談ください。
また保護者の⽅の診察もどうぞご相談下さい。

このような症状の方は
ご相談ください
- 発熱(38℃以上/繰り返す発熱)
- けいれん、呼吸が苦しそう
- 咳・鼻水・のどの痛み
- けが(すり傷・打撲・やけどなど軽症)
- 嘔吐・下痢・腹痛・便秘
- 食欲がない、元気がない
- 発疹、湿疹、虫さされ、とびひ、あせも
- なんとなく機嫌が悪い、泣きやまない
上記以外でも「ちょっと気になる」「受診すべきか迷う」ときは、お気軽にご相談ください。
診療対象の
主な疾患
Treatment target

発熱
乳幼児の発熱は「37.5℃以上」がひとつの⽬安です。発熱の主な原因は感染症であり、多くがウイルス感染によるものです。発熱以外にも、のどの痛み、頭痛、⿐汁、咳、吐き気や下痢などが表れる場合があります。また、発熱を繰り返したり、⾼熱が続いたりしている場合は、感染症以外の原因も考慮しなければなりません。
腹痛
腹痛の原因は多岐にわたり、診断が難しい症状です。便秘症や胃腸炎以外に⾷物アレルギー、急性虫垂炎などの外科的疾患、⼼因性の腹痛など、多くの病気で腹痛が認められます。
嘔吐
嘔吐の原因は年齢によっても異なりますが、感染性胃腸炎によるものが多くみられます。もし嘔吐が続く、尿量の減少、活気低下などの症状を認める場合、脱⽔症状が疑われます。脱⽔症状は、けいれんや意識障害などを引き起こし、重症化する恐れがあるため、注意が必要です。
下痢
下痢の原因として感染性胃腸炎が多いものの、⻑期間続く下痢の場合には胃腸炎後の⼆次性乳糖不耐症の 可能性もあります。適切な哺乳・⾷事療法が⼤切です。
また、下痢の原因として食物アレルギーの可能性もあります。「原因がはっきりしない慢性下痢」や「特定の食品後に繰り返す下痢」の場合には、アレルギーの精査が必要となることがあります。
咳
咳の様⼦や時間帯による変化は、原因を考える上で重要な⼿掛かりになります。⾵邪による⻑引く咳の場合、副⿐腔炎、気管⽀ぜんそくなどが原因かもしれません。咳の性状、検査結果、薬への反応などを確認しながら、原因に応じた治療を⾏います。ご家庭での咳の様⼦の動画も参考になりますのでご持参ください。
鼻水・鼻づまり
お⼦さんの⿐⽔の原因は、多くが⾵邪によるものです。保育園や幼稚園、⼩学校などで集団⽣活が始まると、⿐⽔に悩むお⼦様も多くなります。また、花粉、ダニやホコリによるアレルギーも⿐⽔の原因となります。
喉の痛み
のどの痛みは、さまざまな原因が考えられます。原因として考えられるのは、のど⾵邪(咽頭炎)、溶連菌感染症、アデノウイルス感染症、扁桃炎、⿇疹、ヘルパンギーナ、流⾏性⽿下腺炎(おたふくかぜ)、⼿⾜⼝病などとなります。症状である程度の疾患を疑えますが、似た症状を持つ疾患も多くあります。最終的な診断は医師に任せましょう。
喘鳴
空気の通り道である気管や気管⽀が狭くなってしまうと呼吸時に空気が無理に通ります。そのため、のどが笛のように鳴っている状態となり「ゼイゼイ」「ヒューヒュー」という呼吸⾳が発⽣します。気管や気管⽀が狭くなる原因としては、喘息や喘息性気管⽀炎などがあります。
頭痛
⾵邪や発熱に伴うもの、⽚頭痛、緊張型頭痛、副⿐腔炎、眼精疲労、ストレス、⽣活習慣の乱れなどが考えられます。

発疹(突発性発疹、⽔ぼうそう、⼿⾜⼝病等)
発疹の原因は多岐にわたりますが、主なものとして、ウイルスや細菌の感染、アレルギー、刺激、そしてまれに全身性疾患などが挙げられます。発疹の種類や他の症状と合わせて、原因を特定することが重要です。
アレルギー(花粉症、湿疹、蕁⿇疹、結膜炎等)
アレルギー性⿐炎やアトピー性⽪膚炎など⼩児のアレルギーの原因は、⼤きく分けて⾷物アレルギーと吸⼊アレルギーがあります。⾷物アレルギーでは、鶏卵、⽜乳、⼩⻨などが原因となることが多いですが、年齢が上がるにつれて、ピーナッツ、ナッツ類、果物、そば、甲殻類なども原因となることがあります。吸⼊アレルギーでは、ダニ、ホコリ、花粉などが原因となります 。
⽪膚疾患(乾燥肌、あせも、おむつかぶれなど)
お⼦様の⽪膚は⼤⼈の⽪膚に⽐べて薄いため、外部からの刺激を受けやすい状態にあります。また、汗をかきやすいため細菌やウイルスが繁殖しやすく、感染症を引き起こすこともあります。

発育の悩み
様々な要因が考えられます。遺伝や体質によるものもあれば、ホルモン分泌の異常や 染⾊体・⾻の病気、栄養不⾜、⼼理社会的な要因、さらには環境要因も影響することがあります。
夜尿症
5歳を過ぎても、⽉に1回以上のおねしょが3ヶ⽉以上続いている状態を夜尿症と⾔います。尿量(就寝中に⽣成される尿の量が多い)や、膀胱の⼤きさ(尿を溜めておける量が少ない)などが主な原因です。 また、両親のどちらかが夜尿症を発症していたことがあると、その⼦どもも発症しやすくなることが分かっており、遺伝的要因もあると⾔われています。
便秘
便秘の原因は、主に⽣活習慣によるものが多く、⾷事内容、排便習慣、ストレスなどが影響します。まれに、先天的な病気や他の病気が原因となることもあります。 当院では、普段の食事内容を丁寧にお聞きし、生活習慣や食生活の改善に向けたアドバイスを行っています。お子さま一人ひとりの体質やリズムに合わせた対応を心がけています。

おへそのトラブル
赤ちゃんや小さなお子さまのおへそは、成長の過程でさまざまなトラブルが起こることがあります。たとえば、おへそがグチュグチュしている、変な匂いがする、おへそが出ているといった症状が見られる場合、病気が関係している可能性があります。
当院で行っている
検査
Inspection
重症化しないためには、症状の原因を出来るだけ早く探し出すことが⼤切です。そのため、当院では以下の検査を導⼊し、お⼦さまの負担を最⼩限に抑えながら病状の把握に努めています。
血液検査
発熱が続き、抗菌薬(抗⽣物質など)の使⽤の必要性を判断する⼀助として、⽩⾎球の数や種類、炎症反応の程度を調べるため、⾎液を採取します。お⼦さまの負担を最⼩限に抑えるため、ごく少量の採⾎(約1滴)で⾏える検査機器を導⼊しています。約10-15分程度で、炎症反応や⽩⾎球数の結果が出ます。
迅速診断検査
特定の病原菌等を検出することで、診断に役⽴つもので、⼝の中や⿐咽頭を綿棒で粘膜表⾯物質を採取します。5〜30分で結果がでます。インフルエンザウイルス・コロナウイルス・アデノウイルス・RSウイルス・溶連菌などによる病気を疑った ときに⾏います。いずれの検査も20〜30%の偽陰性が存在します。
ドロップスクリーン検査
当院では、少量の⾎液(指先からの採⾎で約0.1mLの⾎液)で41項⽬のアレルゲン検査ができる新しい検査機器「ドロップスクリーン検査」を導⼊しています。検査できる項⽬は⾷物アレルゲン18項⽬、吸⼊系アレルゲン17項⽬、その他6項⽬で、検査結果は約30分で判明します。お⼦さまの痛みや不安を最⼩限に抑えた検査⽅法です。
インフルエンザ検査 『nodoca』
「nodoca」は、のどを撮影した画像をAI・機械学習技術で解析することにより、インフルエンザウイルスの有無を判定する新しい検査機器です。綿棒を使った一般的な検査と異なり、痛みを伴わず、のどの写真を撮影するだけで診断を行えるため、お子さまでも安心して検査を受けられます。ただし、検査時は少しの間のどを大きく開けていただく必要があり、適応年齢は6歳以上となっております。年齢やお子さまの状態によっては、正確な撮影が難しい場合があり、検査を実施できない可能性があります。
nodocaの特徴
- AIがのどの画像を解析してインフルエンザを判定する
- 綿棒を使わないため痛みがない
- 写真を撮るだけで検査ができる
- お子さまでも安心して受けられる
- 適応年齢は6歳以上
⼊院が必要な場合や専⾨的な治療や検査が必要な際には、昭和⼤学横浜市北部病院・神奈川県立こども医療センター・国⽴成育医療センター・東京科学⼤学病院などの提携医療機関と連携しながら迅速に対応いたします。
プレママ・新生児
外来
Pre-mother&neonate clinic
プレママ(産前)新生児(産後)の時期は、赤ちゃんだけでなく、お母さまの心と体にも大きな変化が起こります。
欧米では小児科での早期診察が制度化されており、ペリネイタル期(妊娠中から出産後までの時期)の継続的なケアは世界的にも標準的な取り組みとなっています。
ペリネイタルビジットでは、赤ちゃんの健診に加え、お母さまの心身のサポートも目的としています。
プレママ(産前)外来
出産前に小児科を受診していただき、小児科医との“お顔合わせ” をしておくことで、出産後のお子さまとご家族のサポートをよりスムーズにすることができます。
妊娠後期(おおよそ妊娠32週〜36週頃)の受診を目安としています。
出産前に赤ちゃんの“これから”を話し合う良いきっかけになりますので、ご夫婦での参加もおすすめです。

プレママ外来では、RSウイルスワクチンの接種ができます
妊婦向けRSウイルスワクチン(アブリスボ)
RSウイルスは新生児期や乳児期に感染してしまうと重症化することが多く、入院が必要になるケースもあります。
妊娠28〜36週に接種することで、胎盤を通じて赤ちゃんに抗体が移行し、生後早期のRSウイルス感染に対する防御が期待できます。
新生児(0−1ヶ月)外来
出産後自宅に戻ってから次に医療機関を受診する1ヶ月健診までの間は、お母さまお父さまにとっても初めての事ばかりで不安の多い時期です。
「母乳やミルクの量は足りているのかな?」「ゲップが出にくくて吐いちゃうけど大丈夫かな?」など、何か気になる症状がある場合、症状はないけれどご不安がある場合にはぜひお越しください。

赤ちゃんと一緒に、保護者のケアも大切に
妊娠中の不安や出産後の戸惑い、産後うつなど、見えにくい悩みが出てくるのもこの時期です。
ひとりで抱え込まずにご相談ください
小さな心配ごとでも、気軽に相談できる場所をつくることが、赤ちゃんの健やかな成長とご家族の安心につながります。
休日・夜間
のご案内
Holiday and After-Hours Information
当院の診療時間外に、以下のような症状がある場合は、お手数ですが【休日・夜間対応病院】へ直接ご相談・受診ください。
- 生後3か月未満の赤ちゃんの高熱
- 嘔吐や下痢を繰り返し、ぐったりしている
- 眠ってばかりで呼びかけてもすぐ眠る
- 発熱4日目以降の方
- 顔色が悪く、ぐったりしている。呼吸がおかしい
- 水分を受け付けない。おしっこが半日ぐらい出ない
- 激しく泣き、あやしても泣き止まないでぐずっている
登園・登校停止
について
Attendance is suspended
他の人に移しやすい病気(インフルエンザ、新型コロナ、はしかなど)についてはそれぞれ期間が設けられていますが、いわゆる風邪の場合も、24時間熱のない期間が続いてから、集団生活に復帰するようにしましょう。治癒証明が必要な方お持ちください。
罹患しやすい病気の登園・登校の目安
インフルエンザ
発症した後5日、かつ解熱した後2日を経過するまで。幼稚園児に関しては、発症した後5日、かつ解熱した後3日を経過するまで。(解熱を確認した日を0日とし翌日を1日目として数えます)
溶連菌感染症
熱が下がり、有効な抗生物質を1~2日間内服してから。
咽頭結膜熱
熱が下がり、咽頭痛、結膜炎がなくなった後、2日を経過してから。
手足口病
発熱がなく、元気になってから(発疹は含まない)
伝染性紅斑(リンゴ病)
発熱がなく、元気になってから(紅斑は含まない)
水痘(みずぼうそう)
すべての発疹がかさぶたになってから
おたふくかぜ
耳下腺などの腫脹が始まった後5日以上経過し、全身状態が良好になってから
ヘルパンギーナ
熱が下がり、食事も充分にとれ、元気になってから
流行性角結膜炎
伝染のおそれがなくなったら
新型コロナウイルス
発症後5日を経過し、かつ、症状が軽快した後1日を経過するまで(無症状の感染者の場合は、検体採取日を0日目として5日を経過するまで)