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頭のかたち外来
頭蓋形状矯正ヘルメット治療に関するご説明
頭蓋変形の原因
頭の歪みの原因には、病的原因と病気ではない外力による変形の2つに大別されます
- 病的要因:縫合線が早期に癒合してしまう頭蓋骨縫合早期癒合症
- 外力:寝ぐせ、子宮内や産道を通るときの圧迫など(位置的頭蓋変形症と呼ばれる)
頭蓋骨縫合早期癒合症は、
出生児のうち0.04〜0.1%の割合で起こるといわれています*
- 赤ちゃんの脳は生後半年までに出生時の2倍、2歳までに大人の90%の大きさになるといわれています
- 急速な脳の成長に対応できるよう赤ちゃんの頭蓋骨は7つの骨のピースに分かれており、骨と骨の繋ぎ目の部分を縫合線と呼びます
- 縫合線が通常よりも早期に癒合してしまうと、頭蓋骨の拡大が起きずに、頭が歪んだ形になります
- 治療には、外科的な手術が必要になります
基本的には、寝ぐせによる原因がほとんどです
- 頭を常に同じ位置に向けて寝ることで、接地面の成長が抑えられ、接地面以外が大きく成長し、斜頭や短頭といった頭蓋変形がおきます
- 斜頸を発症している場合は、頭を別の位置に向けることが困難なため、発症しやすいです
位置的頭蓋変形症の影響と治療方法
影響 | 基本的に、脳の成長や精神発達に影響を与えることはないといわれております*。以下大きく2つの点で影響がある可能性があります | |
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整容 | 将来的な整容面への影響 | |
機能 | 頭蓋変形が顔面や耳の左右差へも影響を及ぼす場合、噛み合わせ、眼鏡がかけにくい等への問題が発生する可能性があります* | |
治療 | 治療方法は、理学療法とヘルメット治療の2つになります
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理学療法 | 具体的には、体位変換とタミータイム(腹ばい運動)になります
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ヘルメット | 赤ちゃんの頭に合わせたヘルメットで、平坦化部分の成長を促します
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*「Positional Plagiocephaly」American Association of Neurological Surgeons HP
** Noto, Takanori, et al.
“Natural-Course Evaluation of Infants with Positional Severe Plagiocephaly Using a Three-Dimensional Scanner in
Japan:
Comparison with Those Who Received Cranial Helmet Therapy.”Journal of Clinical Medicine 10.16
(2021): 3531.
位置的頭蓋変形パターン
斜頭 | 向きぐせや斜頸のある赤ちゃんにによく見られます
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短頭 | 仰向け寝の時間が長い赤ちゃんによく見られます
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長頭 | NICUで数ヶ月過ごした赤ちゃんに見られるといわれています
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ヘルメットの構造と治療原理
ヘルメット治癒の原理
ヘルメットを装着することで、ゆがみ部分に空間をつくり成長を促進させます。
※歯科矯正と異なり力を加えて変形させるわけではありません。
ヘルメット構造
シェル | 樹脂系の硬い素材で 作られており、 目標形状に誘導する役割。 |
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クッション | シェルと頭の緩衝材として機能し、 肌トラブルを軽減する役割。 簡単に着脱可能。 |
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バンド |
ヘルメットを脱着する役割。 基本的に、治療中は一定位置で バンドを止めます。 突出部が成長したり、 赤みが発生した際のサイズ調整や 圧力調整弁としても機能します。 |
治癒に使用するヘルメット
治療費について
治療費用は、330,000円(税込)になります
治療費用には、以下が含まれます
- 3D撮影費用
- 頭蓋形状矯正ヘルメット「ベビーバンド3」
- 治療終了までの診察代
費用をお支払い後、3D撮影を行い、ヘルメットの作製に入ります
尚、ヘルメットの交換や2個目については、以下の費用になります
- 破損、紛失等によるヘルメットの交換:165,000円(税込)
- 治療延長希望等による2個目のヘルメットの作製:220,000円(税込)